2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

土壇場の雲

不意打ちで多部未華子の巨大な顔面がモニタに展開したのを観たとき*1、「わ、女だ」という思いが浮かんで一瞬で消えた。なぜ「女だ」などということを突然思ったのか、「なんなんだそのわけの分からない態度と感想は」ということを考えながら夜明けの路地を…

詩集売りと靴磨き

下駄箱の靴が黴びそうだから気をつけたほうがいいという話になり、気になって眼の届かない場所から革の半靴を出してみると、つま先の方から毛羽立った緑灰色が点々としていた。すぐに便所紙でごしごしこすってみるとそれは取れたが、まだうっすらとしたシミ…

ふみこのヴィジョン

ぼけた視界がしだに像を結び明るい室内。ところどころ剥げかけた畳、ちやぶ台のうえにポツンと湯のみのお茶。そこは三宿の"陰鬱な森陰の泥沼に浮かぶ船のような長屋"の一間で、机に向かって書きものをする林芙美子の粗末な着物の後ろ姿がみえる。ぼんやりと…

妄導犬

午後から町外れをうろうろする。晴れて明るいけど冷えるのでセーターとてぶくろ。ひなびた路地裏から路地裏へ転々とするうち陽は陰り、ファインダーを覗くたび側溝や枯れ草だらけの植木鉢やくすんだモルタル壁の陰からみるみる青ざめる。冬に向け、肌にあた…

ひとはだフルーツ

佐藤さんのことが頭をぐるぐるして寝られなかったり、どうにもならず、とりあえず吐き出そうと長々と作文をする。ああでもないこうでもないと考え込んでいたら今度は具合が悪くなってきた。いったい私は何をしてるんだとろう?と、急に我にかえる。台所で柿…

ずっと佐藤さんの件が頭のなかをぐるぐるして弱る。夜。ふとんの中でどうにか落ち着いたので寝れるかなと思ったら、今度は佐藤さんともニューウェーブみたいなのともまったく関係ない思い出の音楽が頭の中でいくつも重なって一斉に流れはじめ、それが鎮まる…

また佐藤さんの話なんだけど、この前の2人の佐藤さんと別の3人目の佐藤さんのこと。 最後に書き込んで以来、疲れたかめんどくさくなったか他の理由かでツイッターを見ていないのだけれど、なんとなく古い知り合いのつぶやきを遡って見ていて、あの特別なバン…

多部未華子のちらし寿司

普段は大勢の人でにぎわう感じだが、その時は落ちつきしんと静まりかえった空気。視界はやや黄緑がかって彩度が低く陰が濃く画素は細かい。大きな屋敷のコの字型の長い回廊はぜんぶガラス張りで、そこにかけられたカーテンの隙間から中庭の青々とした芝生が…

フレッシュデッド

貝殻収集家という人の話を聞いていた。私が子供の頃にどこかの海辺のみやげ屋で買った貝殻は「タカラガイ」という名前らしい。タカラガイにもいろいろな種類があって、その人の図鑑によると、私のは「ヒョウダカラ」か「ホシダカラ」のように思えた。 水の中…

ひとのせい

そういえば子供の頃「ひとのせいにしてはいけません」と習ってきたけど、自分の日記はずっと「知らない奴がいる」だの「ほんとうに私の意識なのか?」だの、けっきょく自分の都合次第で、いろいろ書いたところで全部手の込んだ「人のせい」じゃねえかいい加…

わたしは寅さんではない

特別な感じの人からお便りが来たので、じっくりとよく考えて返信したのだけれど、ああいう内容で良かったのか、返信したあともなんだか腑に落ちずに引っかかっていて、それがなにかに似ているなと考えていて出た答えが「寅さん」だった。過去に特別な感じの…

ゆふぎりのおきな

駅に降りると日が暮れかけていて、そのまま川のほうへうろうろしにいった。風が吹いて寒い河川敷はひとけがない。荒れた草地をかきわけて流れのそばまで降りていくと、川のにおいと音がする。そこは流れが急に深くなっていて、とぷとぷと、ゆったりとなにか…

(絵に描いた)金盥を待つ作文

長い夢をみて目覚めた。途中で起きて夢の出来事をメモしてまた寝て、また起きてメモしてということをくり返したけれど、それらまるごとぜんぶ夢だった。生々しい印象があったんだけど起きたらきれいに忘れていた。聞いたこともない苗字と名前が出てきたけど…

ズッフ

私は本当に入力したいこの楽しさは、"私は印象か何かを持っていた、私が言う、面白いだけでなく、しかし、私が何も言うことができないという気持ちがあること本当に、徐々に趣のあると言うと彼らが感じる感情は漠然とした言葉であり、何がこの感覚ですが、私…