体の内と外、音量

8/4 am6:00
 曇った朝。高架道路の下の道が白くぼんやりとしている。横断歩道を渡ると、やせた女が半袖短パンで犬を散歩させてくる。白、ベージュ、グレー、うすぼけた色が気になってふりかえると、曇り空のぼんやりした日向をゆらゆら遠ざかる。公園。数日前に読書したら気分がよかったので、文庫本を持ってきて読む。早朝だからしのぎやすい。遠くで蝉の声、太極拳の大陸風の古い宮廷音楽、車の音、犬を散歩させる老婆たちの談笑。この前よりだいぶ涼しくしのぎやすい、静かなのに本をひらく気にならない。
 温度と同じで、なにか体の内側と外側で鳴っている音の量が変らないと、落ちつかず気が散るように感じる。体の中でなる音というのは、気分の波風とか、なにかしらの考え事とか余計な思いつきとかなのだと思う。