○んこ
（15歳の僕。以下15） この写真はなによ。モザイクかかってるし。
（おっさんの僕。以下お） うーん、迷ったけど伏せたよ、知らない人なんだけども。あと、作文はやたら疲れてぐったりしていた時に書いて、あとで読み返したら酷かったから収納することにしたよ。。
（15） まあ、よっぽどおかしな人じゃないとこんな辺鄙なところを見に来ないけどね。
（お） いや、微妙に次の作文と繋がってるところもあるので、どうしたもんかなと。。とりあえず投下してすっきりして、もう忘れることにする。
（お） 若い人に楽しく読んでもらうにはどうしたらいいんだろう。「ちんこ」とか「うんこ」については書いたから、あとは「○んこ」（女性器）だろうか。
（15） おい、そりゃ若者を馬鹿にしすぎだろ。おっさん、どんだけ想像力がないんだよ。
（お） いや、若者がみな「○んこ」の話をしたら喜ぶだなんて思ってないよ。あくまでも話の切り口としてだよ。「ちんこ」と「うんこ」は書ける、だけど「○んこ」とは僕は書けない。なんでだろう。また無意識に自分を取り繕おうとしているのか？ それは誠実と言えるのか？ そう思ってずっと心の中を探ってみても、どうしても僕の中に女性器のことを「○んこ」と書く必要とか必然性が見つからないんだよ。そのことを数日間ぐるぐる考えていたよ。
（15） ほんとにおっさんはクルクルパーだなあ。
（お） 「○んこ」と「女性器」という二つの表現の何が違うのか、生々しさ？、直感性？、直情さ？、衝動性？、肉感？、かわいらしさ？、さりげなさ？、日常性？、卑猥さ？ ただの語感？etc... いろいろ考えてみたんだけど、なんとなくしっくり来たのは「スピード」だった。僕の作文に「○んこ」という豪速球は必要ないんだよ。その程度の作文だし、「女性器」という物陰を迂回してゆっくり向かってくるカーブで充分なんだよ。
（15） 3文字と4.5文字しか違わないけどね。印象は全然違うね。
（お） たとえば、へ先生の日記を読んでると「○んこ」ないし「○ンコ」はちょくちょく登場すると思うんだ。いや、ただの勝手な思い込みかもしれないから、いま日記を見にいって「○んこ」でサイト内検索しようと思ったら、検索窓がなかったから諦めた。
（15） そこで諦めずにちゃんとぜんぶ数えたら、一味違うクルクルパーなのにね。
（お） でも、へ先生の「○んこ」には必然性がある気がするんだ。先生には阪神の震災やら様々な苦労やら「豚の体臭」とまで書かせる体験があるでしょう。そういう現場においては、きっと「女性器」とかいう緩いカーブではぜんぜん自分の気持ちにウソな時があって、どうしても「○んこ」というスピードじゃないとダメな時があるんじゃないか？という気がしたんだ。「清々堂々と『○んこ』と宣言できる人生」とでも言うのかな。。だから僕みたいな世間知らずなクルクルパーは「うーん、きっとこれが由緒正しい『○んこ』なんだろうな。。」と想像して読むんだよ。そこから敷衍すると、へ先生の日記の読者を大きく二つに分けるなら「○んこ」と言える読者と、言えない読者なんだと思う。
（15） べつに分けるなよ。
（お） 「○んこ」と言えて、「○んこ」とちゃんとまっすぐに書ける読者は、きっとへ先生と似たような人生の経験をされていて、「○民新聞」という富士山を麓から登山する。「○んこ」と言えないし書けない僕のようなフヌケ読者は、雲の上に飛び出した富士山の雪の冠だけを眺めて、遠くから「きれいだな〜」と言ってるようなもんなんだよ。それか、へ先生があの日記で言いたいことが風呂桶いっぱいの熱湯だとしたら、それをアンパンマン柄のプラスチックのコップで受けるようなもんなんだと思う。それで「あちい！」つって咄嗟に手を引いてコップのそこに少しだけたまったお湯を見て「暖かいな〜」と言ってるようなもんだ。
（15） いろいろ例えるのが楽しいみたいだけど、もういいっす。で、何が言いたいの？
（お） だからへ先生くらいの人物が「女性器」ではなく「○んこ」と言うときは、絶対にそのスピードが必要で必然性があるはずで、その一言に、へ先生の人生のいろいろな経験、紆余曲折に悲喜交々が込められているはずだから、細心の注意をはらって想像力を全開にして、なぜその時「○んこ」だったのか考えて読まなくてはいけない。「『○んこ』だってよ、わはははは」とか笑ってる場合じゃないんだぞ、15歳の俺よ。
（15） 余計なお世話だよ。べつに笑わねえよ。。
