ぶたすごろく

 「豚双六」という言葉に最初に触れたのはいつだったか、もう記憶が定かではないのだけれど、純粋にというか、単純にというか、「豚双六」という言葉がワタスは好きだ。「ぶたすごろく」という語感がとてもかわいらしく感じるし、双六の上をブタが進んでいく映像を想像しても、つい「かわいいなあ」と思えてしまう。
 「豚双六」は野球という競技を揶揄する言葉のようだけど、かわいいし、なにか機知のようなものも感じるし、つくづく気が利いてるなあと思う。
 「豚双六」という言葉を目にするにつけ、ワタスは無意識にその字面、音、意味あいを確かめるようになぞってしまう、そうするたび、その言葉を最初に考えた人のトンチや、独特な言語感覚、皮肉っぽさ、あどけない悪戯心、そして生易しい思いを吹き飛ばすような力強さが、まるで自分の中に乗り移り幾度でも再生されるような感覚があって、そのたびニヤニヤしたり、なんだか微妙にウキウキした気分になってしまう。
 ワタスはサッカーを観るのが好きだけど、別に野球に対して悪感情を持ってるわけじゃない。ただ豚双六という言葉が好きというだけ。サッカーを皮肉ったり批判するような造語もいろいろ耳にするけれど、「豚双六」に比肩するほどチャーミングで味わい深く、イイ雰囲気のには未だに出逢ったことがない。なんだかつくづく残念に思う。。

 よる。サッカーの代表戦を観る。渋い試合になるかと思いきや、だいぶ派手な結果。
 そういえば、香川選手が弱音を漏らしてるとかいう近頃の報道が意外だった。ああ見えてかなりず太い神経の持ち主じゃないかと勝手にずっと持っていた。今日の試合後のインタヴューで、カメラにもインタヴュアにも眼を合わせず、視線がずっと泳いでいるように見えたのが気になったけど、ただのワタスの気のせいであってほしい。。 今シーズンのドルトムントでの成績も(先のCLのマルセイユ戦までは)本人の調子というよりチーム事情が大きいんだろうなーという見方で呑気に観戦していた。