筒としての人間(女


 youtubeを観ていて、曲名で検索するといっしょに引っかかってくる他人のプレイリストが面白いなあ、とあれこれ見続けていたら膨大な時間が経っていて愕然とした。*1 当時、自分のチャンネルで天然をさらしてみて、他人と天然で交流してみたいなあという気持ちがあったはずなんだけど、なかなか簡単には人様の天然に触れることが出来なかった。プレイリストはチャンネルで未公開に設定していても検索にはかかるので、これは人様の天然っぽいのが観れて、面白いなあーと思った。
 自分で投稿したやつの中でも気になるのを検索してみて、それが人様のプレイリストの中でどういう位置づけになってるか見物するのが楽しい(いちいちやることがアレ)。なんかDJっぽくきれいに並んでるのもあれば、斬新な並びでその曲が今までとぜんぜん違った感じに聴こえたりするのもあって、興奮する。
 プレイリストの名前を眺めるのも面白い。「音楽」「いいやつ」なんていうザックリした中にごった煮状態で入ってるのを覗くのも楽しい。「あとで聴くやつ」という名前も見かけたが、きっと、いろいろあるんだろうなあ、、と妙に余韻を残す。「すぐ聴くやつ」っていうのもあったら面白かったんだけど。
 矢野有美の「夏への手紙」('85)が「最新ヒットソング」というプレイリストに入っていたのには、椅子から落ちる勢いで興奮した。これはひょっとして、オガーさん的*2な人を和ませる絶妙なセンスの持ち主なのでは?と思ったが、、覗いてみたら、本当に天然だった。かっこいいなと思った。




 広田レオナの「はたち個性派」を改めて聴いてみて、この人の歌声はなんか笛みたいだなあと思った。なんか独特の振動があるというか。。ジャイアント馬場の唄を聴いて「人が巨大な筒であるということを実感した」という誰かの言葉に通じる感覚で。
 ずっと、ただヘタな唄だと思ってたんだけど、、よくよくじっと聴いてみるとヘタなんだか上手いんだか分からなくなってくる。独りでハモってるような不思議な歌声(つうかコーラスの入れ方が絶妙なのか。。)。ただのアイドルのカマトト声となんか違うんだよなあ。。やはりヘタ成分が絶妙に作用してる結果なんだろうか。欲を言えば曲が凡庸でつまらないので、たとえば細野さんの「銀河鉄道の夜」みたいなブチ切れ歌謡曲でこの声が聴きたかった。

 そういえば昔、アイドルの乙葉が唄っているのをテレビで観た時も「あ、なんかこの人、微妙に筒っぽい感じ出してるなあ」と感じたのを思い出した。。あれはなんていう曲だったんだろう。。

*1:検索したあと「再生リスト」っていうのを押すと、その曲が入ってる再生リストだけを再検索してくれる。

*2:前に8trackとかでそういう名前のプレイリストを作ってた記憶がある