どぶ人間

 この前の、知り合いから仕事をアレしてもらうという関係で、社名で検索してあれこれ観ていた。社長がもともとミュージシャンだったようで、それが(まさか)私もたまたま好きで一曲ユーチューブにアップしていた泡沫系ニューウェーヴバンドの人だったので、ガツンと頭を殴られたような気分に。なんだろうこの運命的なアレは、、などと一人で勝手に色めきたっていたんだけど、よくよく見たらたまたま名前が同じ別の会社だった(あんまりかぶらなそうな名前なんだけども、偶然みたい)。
 それで、実際に話が来ていたのは、こじんまりした街の印刷屋さんみたいな感じで、それはそれでこちらの当初の想像どおりだったのでなんの不満もないのだけれど、最初の衝撃とその後の落差のせいで椅子の上でぐったりしつつ「一瞬ひかりのようなものを見たと思ったけど、やっぱり幻だったよ」などとひとりごちていたら、鬼から「ぜいたくを言ってんじゃねえよ、このドブ人間が」などという苛烈な言葉が飛んできた。
 どぶ人間?。。どぶ人間ってなに?と尋ねたら「どぶで生活しているような人間/どぶみたいな人間」とのことだった。別に引用元があるわけではなく、とっさに思いついたらしいけれど、とっさになかなか気の利いたことを思いつくなあ、自分ならとっさに「どぶ人間」は出てこないかもなあと思った。。そのあと鍋を洗って茄子のカレーを作り、雨トークを観つつ和やかとまではいかないものの割りかし落ち着いた雰囲気で食す。