north marine thunderbolt

 空腹のまま寝るから眠りが浅いみたいで、それで夢ばかりみるようになったみたい。
 寝るたびに長い夢を何本だてかで見て目覚める。近頃で印象的だったのは、暗い夜の海の崖か橋の上にいて、ガイドみたいな女性が何かを説明している。墨汁を垂らしたような真っ黒い空にずっと雷が鳴っていて、稲妻が海面に炸裂するたび、つめたい波間に泳ぐ大勢の人の頭が照らされるという夢。
 空腹を忘れるように寝ても、起きてもやはり空腹。空腹だと音に敏感になるみたい。テレビの音がやけにうるさく感じる。流しで珈琲をいれたり、洗い物をしていると、蛍光灯がチカチカ光る音が今までにないくらい頭の中に響く。昔から蛍光灯が嫌いだ。ふと昔に観た映画の1シーンを思い出す。蛍光灯の部屋に閉じ込めて洗脳するとかいう。多分"1984"という映画だったと思う。
 連休に実家に帰省して会食。電車から吹雪をながめる。あれこれ生活物資を下宿に送る。しばらく食料事情が持ち直す。今度は今までの反動で満腹になるとものすごく眠くなるようになる。どうしょうもない。空腹ならぐーぐーいうし満腹になれば眠くなるし、本当にいちいちわずらわしい。「〜どこがそんなにせつないんだろうね 腹だらうかね 腹だらうかね 腹とれば 死ぬだらうね」という草野心平(というか高田渡の唄)の詩をすぐ思い出す。
 気が向いたので、駅から実家までの3〜4kmの道のりを「歩いて帰る」と言ったものの、ものすごい吹雪ですぐ後悔した。実家は田舎なので、都内では出来なくなってしまった歩きタバコを久しぶりに全開でやってみたかったんだけど、傘を持つ指先がかじかんでそれどころではなかった。景色を眺める余裕もなく、ただ黙々の雪中行軍だった。
 十数年まえ、同じような大雪の日に失恋をして呆然とした気分で同じ路を歩いたことを思い出した。あの日は晴れていたから大雪の翌日だったか。ブーツの中まで雪溶け水がしみ込んでくる感覚と、雪に反射するきらきらした陽射し、(当時、おそらく友人に借りて初めて聴いた)はっぴぃえんどのサードアルバムが頭の中でぐるぐる鳴っていた。曲の名前は忘れてしまったけど「さよーならーアーメーリカ」とか「もうーやめようよ、なんとか〜」とか、そういう唄だった。当時の気分を生々しく思い出すので、アルバム通しではあれからずっと聴いていない。

 放置していたユーチューブのやつを聴き返したり、メッセージを閲覧したりした。当時なんも考えずめちゃくちゃにアップしたのを聴きかえしてみて、いま何か気づくようなことはないかなとか注意してみたけど、とくに無し。
 ○○かをるさんのカバーした「星くず」の動画で、名前表記が間違ってるとの(まさかのご本人様からの)ご指摘があり、恐縮しまくる。勝手にアップしてるし、間違ってるし、恥ずかしい申し訳ない。。。(http://www.youtube.com/watch?v=YDWM60LFw5k) 
 アカウントの方は死んだふりで引き続き放置予定だったけど、タイトルだけは一部修正する。
 それから久保田さんのオリジナルの方もアップされていた。持ってなかったので気軽に聴けてうれしい。




 いい曲だなあと思う。あまりにもすーっと自然に、いかにもいい曲っぽく耳に響いてくるので、、、ほんとに自分が心からいい曲だと思ってるのか、ただいい曲っぽい曲なのか、、、なんだか分からないけど躊躇してしまうような、、、だけどもやっぱり大雑把に言っていい曲としか言えないようないい曲。