マジカルアワーの住人リレー

 ついに新しい機械をゆずりうけ、腰を据えて例の文明の利器に取り組んでみる。ところがこれが前途多難。次から次へと障害が出るのだ。あまりにも軽率だったろうか。。不安要素だらけ、問題山積み。午后から夜、そしてすみれ色の朝まで各種設定やらなんやら格闘するも、どうにも見通しは不透明。体言止めアワー。
 作業途中、凸の約束をさせていただいたのがうれしかった。いろいろ考えてみたが、なんとなく通常放送のマウントではなくゲリラ的にやったほうがいいような気もしてきた。相手様の初凸受けのこと(かくいう自分も未経験者)、そしてあの得難い天真爛漫なキャラクターも考えあわせると、そこに自分がぬけぬけと突っ込んで行くのは、リスナー様(自分も含め)が主様に無意識に期待する、穢れ知らずの処女性のようなものを裏切ってしまう気がするからだ。いろいろ考え出したら緊張してきたやばい。
 明け方近く。妖刀氏がすみれ色に降臨。じっくり聴かせるふうにスタートしたが、途中から思いがけず凸者があった。凸者に向かって「欧○か」と出し抜けに言い放ちスルーされたところに返す刀ですかさずもう一度言い直し、困ったように愛想笑いする凸者と変なふうに笑う妖刀氏。それから途中から凸者を呼び捨てにする妖刀氏。やはりラジオの空間に魔法をかけようと、暁の薄明の中で妖刀が振り下ろされる妖しい閃光を幾度か確認する。妖刀朝霧殺法、曙光を背にモーニングコーヒーがわりに肉を斬らせて骨を断つ。
 そうこうしているうち、やはりすみれ色の住人jk氏の登場。音質変わった。明日のジョーならぬ「おとといのジョー」。いろいろアレはあろうが、それでもあえて言うおすまし顔の疾走に透けて見える生きざま。かのやんごとなき方がブルースなら、jk氏は音楽に例えるならなんだろう。それから最近jkが御執心と思われる「本格中華」。まんじゅう、ウルトラマンジャイアントロボ、そして本格中華。jk氏の小さなこ"いのメロディは、よせてはかえす朝の海の静かなさざなみ。よせかえすたび、波は大気中のすみれ色を呼吸し、ただ静かに、深い海に溶かしてゆくのだった。jk氏の口からでまかせの数だけ、海が青を増す。