律動と痙攣


 某タ氏自板、それからひさびさにおっちゃんのフリートークが聴けて楽しかった。おっさんラジオを聴いて夜がふけるどんどん夜がふける。朝、工事の人が火災報知器をとり付けにくるなど。
 メールフォームから宮子の件についていただきびっくりする。あんな変なところを歩いてらっしゃるとは。。世の中狭いつうか、東京は狭いつうか、ねとらじは狭いつうか。。○井の件にもびびる。むかし○井の裏を通って桃園に勤めていたのだ。だもんでまたその近所の写真でも貼ります。
 そういえばこの前オガーさんが「キャバレーヴォルテールのライヴDVDがうんちゃら」と書いてたと思うんだけど、オガーさんはキャブスことキャバレーヴォルテールはお好きなんだろうか。やはりお好きなのは70年代後期のノイズ時代とかなんだろうか? あたくしもキャブスのライヴ音源がかっこえー!とよく聴いてた時期があるんだけど、一般に定評のあるノイズバンドとしての初期キャブスは全然ダメで(というか、ノイズのアーティスト全般が聴けない。耳を傾けようと思えばそうすることも出来る自分のやせ我慢にしまいには腹が立ってくるからだ)、80年代頭から中期のNWデスコ〜密室デスコ的なサウンドを志向してた中途半端な時期がものすごい好きなのだ。キャブスは息の長いバンドで、たしか90年代に入ってもスイートエクソシストなんてのに変名して、より享楽的なハウスミュージックみたいなことをやってたと思うんだけど、その辺はリアルタイムで聴いてたのもあってあんまり新鮮に響かなかった。ノイズと享楽的なダンスミュージックの狭間をゆれ動いていた時期のキャブス、ノイズバンド上がりのクールな音響感覚と下世話な大衆性(ポップさ)が混じりあっていた時期のキャブスがすごく好きだった。器械と生演奏の軋轢からくる引き算の美学とも言うべき脱臼グルーブ、そして電子音自体の特性としての律動感のようなものが演奏全体にも蔓延し、トータルで痙攣しているような音の感触。そういうごくごく個人的な嗜好をアルバム通して安定して満たしてくれた希有なバンドだったのだ「中途半端な時期のキャブス」は。(余談ではあるが、その「脱臼グルーブ」と「電子音の律動感と痙攣」という個人的嗜好を追求した結果ノイエドイッチェヴェレと呼ばれるドイツのNWサウンドに食指を延ばすこととなるあたくしなのだが、そのノイエドイッチェヴェレあれこれがきっかけで出会ったのがオガーさんなのであった。)
 そういえばオガーさんは、やはり80年代初頭〜中期の黒人による(しごく無軌道な)エレクトロについてはどのような印象を持たれてるのか前々からすごく気になっていた。自分の勝手なイメージだとあんまり聴かなそうなんだけど、、今度ラジオでネタがなかったらその辺のことについてもぜひ語っていただきたいなと思っている。

 今日はその中途半端な時期のキャブスのライブ音源と同時期のエレクトロ古典「ワイルドスタイル」をつなげるという無軌道かつ無趣味な音源でみなさまがたのごきげんうかがいたいとぞんじあげます。この「ワイルドスタイル」はたしかフランソワ・ケボーキアンmixだった気がするんだけど、remixなんだかそもそも元曲がmixケボーキアンなのか門外漢なのでつゆ知らない。どっちかと言うとあたくしはremix業とかこの世からなくなっても全っ然困らないタイプの軽音楽ファンではあるのだけれど、なぜ仏人クリエイターであるところのケボーキアンを覚えているかといえばそれはひとえに名前が面白いからなのである。ケボーキアン。



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