めいきょうしすい

すみれ色の朝。
ねとらじからは静かに、師匠*1の声が聴こえてくる。
コメントいただいたなかにあった「なりひら」という言葉に、
ちょうど去年の今ごろ、あてどもなく彷徨った「なりひら」の風景が思い出された。




なりひらの川面。(左)
明鏡止水という言葉がぴったりくる心地で、日暮れどきの川べりに佇む。
対岸の川辺に初老の男がいて、欄干を乗り越えてなにやらうろうろしていた。
今にも飛び込むのではないかと、ぼんやりとしばらく眺めたのを覚えている。
ぬばたまの音溝たどる秋の水。秋の水はつめたく黒く澄んでいた。

なりひらの壁。(中右)
こんなイカしたバラック建築もある。
60年代の大規模な護岸開発や水路の暗渠化などを待つまで、
「東洋のベニス」と謳われた東京。その昔日の水辺の風景の面影を未だ色濃く残す。
パステルカラーの塗装にトタンの赤錆、植物の緑がからみ、えもいえない風情をかもす。

そして隅田川のトワイライト。やんごとなき方に似合うのはこんな景色。



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