思いだせない色

ふと放送用掲示板に行ってみると書き込みが、、放置すんませんorz *1


今まで、ねとらじ
選曲企画とかいって、ひろんな物事に対して選曲してきたけど
たまにリスナーの方から、こちら宛に選曲いただく。これを自分は逆選曲と呼んでいる。
それで今回いただいた桃井かおりの「昔のことなんか」がエエ曲だった。*2
いわゆる和モノと呼ばれるような国産レコードをプレーするDJには、
昔から定評のある桃井、という印象をもっていたのだが、自分的には
「ああ、アルバム買って一曲くらいそういうのあるかも」くらいの認識だったので
適当にスルーしてたんだけど、それを自分あてに選曲されるとなると、俄然話が違ってくるw
この「昔のことなんか」も、非常にメローかつソフィスティケイトされた、
しゃれおつな曲だなあという印象を持った。。
アコギのつまびきと、ゆらめくエレピのトレモロ、そこに絡んでくるフルートと、
桃井の弛緩した感じのスキャット、、そんなイントロからグっとくる。
技術と歌唱力のゴリ押しでなく、どっちかというと味で勝負する唄もたいへん好みである。
(最近、久しぶりにねとらじ放送されてた師匠ことああああ氏もこのタイプだと思う。
歌もねとらじも、鑑賞者としての自分はそういうのに弱いみたいだ。)
そして、歌詞を聴いていくと、、

>昔のことなんか聞かないことにしましょう

ありがとうございます。
自分もいろいろあるので、ぜひ聞かないでください。。という感じである。
気が利いているなあと思う。

>昔のわたしは何色だったのかしら? もう思い出せないのよ。。

それはアレじゃないでしょうか、夜明けのすみれ色じゃないでしょうか、、
という、いつもの返事も芸がないので、
逆選曲に対する選曲、逆逆選曲させていただくことにした。
ねとらじでやれ、っていう話なんだけども、まあこれといって話したいこともアレですし。。)




豊島たづみ "思いでは琥珀色" ('77) 〜 "夜もすがら" ("79)
http://kissho1.xii.jp/7/src/7jyou26961.mp3.html (key=00)

結局思いでは、、琥珀色だったんじゃないでしょうか?
ななしさんの酒の色に捧げたいですね。
お聴きのとおり、年増たづみは、はすっぱな歌唱、そしてこういう消費的な歌詞なので
謡曲の人って印象が強いんだけど、演奏のほうは
ボサ的なガットギターが小気味よい、なかなかに洗練された内容となっている。
間奏なんかはもろに大野雄二的コテコテ感まるだしだし、
そういう、親しみやすさ、キャッチーさ、いかにも庶民的な歌謡曲の泥臭さと、
同時代のCTIなどにも通じる、演奏のフュージョン的洗練との混じり具合、
泥臭と洗練のどっちつかずな感じに、非常にうまみとか面白みを感じる。

おまけとして、同じく年増たづみの「夜もすがら」もどうぞ。
こちらは年増たづみの曲の中でも、もっとも現場向きな感じ。
謡曲というより、シテーポップス佳曲。でも歌唱のせいでやっぱ歌謡曲ぽく聴こえるのかな。。
そういえば、この前かけたロリ・ブロックの「ヘルプミーベイビー」にも反応いただいたけど
ギターのカッティングがポイントになってたりするのがちょっと似てる。
こっちは、もろタイツンナップなカッ天狗となっております。

よもすがら〜♪
秋の夜長なんて言ったりしますけども。みなさまがたにおかれましては如何お過ごしでしょうか。
あたくしは相変わらず、やんごとなき方のことばっか考えてるのですけれども。
すみません。いつもこういう余計なことを書かないと気がすまない性格なのです。